昔持っていました
私はオーディオ・マニアではありませんので、大したことはなにも言えないのですが、ビクターJVCのウッドコーン・オーディオを愛用して10年近くになります。
かっこよく「比較レビュー」などができればよいのですが、そこまで色々な視聴体験があるわけではありません。
ですので私が長らく使ってきた「ウッド・コーンオーディオ!」「タイムドメイン・スピーカー!」「スタックス!」「エティモティック・リサーチ!」にことさら興味をお持ちの方に向けて、これら不思議ちゃん系オーディオの記事を書いてみようとおもいます。
今回はタイムドメイン・スピーカーです。
2年ぐらい使えました
私が使っていたのは、タイムドメインlightという製品です。
…アマゾンでは中古品のみの扱いとなっていますが、タイムドメイン社のサイトを見る限り、現行品のようです。
まず、見た目がとってもかわいいです!
…ただ、これはミニ・オーディオ界にも、住宅販売業界にも等しく言えることですが、商品(モデルルーム)の写真と実物(生活している家)には、決定的な違いがあります。
それは、「スピーカーのコード類が写っていない!」ことと、「ゴミ箱がない!」ことです。
いずれも実際の使用に当たっては不可欠なものです。しかしながら、写真をきれいに見せるためにはどちらも邪魔でしかない、ということも理解できます。
とかくミニ・スピーカーについては、「あれっ?思ったほどオシャレに置けないぞ。。」というモヤモヤ感が必ず湧いてきます。それはコード類という実存を、心が拒絶しているからに他なりません。
タイムドメイン・スピーカーに限ったお話では、ありませんが。
そして、音の説明の前に申し上げておかねばならないことですが、作りはとってもチープです。。
私の場合、約2年間使えました。最初にボリュームの調子が悪くなりました。ボリュームつまみを、ちょっとへんな方向にくいっと固定すると音が安定することが分かったので、しばらくはつま楊枝を差し込んで使っていました。
コード類も不安になるくらい細くって、やっぱり接触不良を起こすのか、コードに触れるとノイズが混じったりするようになり、あるときお部屋の模様替えの際に動かしたきり、二度と鳴ってくれなくなりました。。
ものすごく「通る」音♪
お値段はメーカー直販で税込み19,500円です。
…決してお安くはありませんが、大手メーカーではないので、製造コストを下げるコストが掛けられないのだとおもいます。
その分大企業ができないようなチャレンジをした結果、特徴ある製品が生まれているわけですから、この製品が3,000円とかで売られていたら、逆に惹かれなかったかもしれません。
こういった製品は、特にスタックスについて考えますが、多少他より安いお店ではなく、1円でも多くメーカーに利益が入るお店で買いたい!強く、強くそうおもいます。
肝心の音です。
メーカーサイトや、色々なレビューで言われている「語学のリスニングに最適」というのが、とても実感しやすい表現かな、とおもいます。
聞き取りやすい。言葉を明瞭に解せる。
「音」の違い
…これは余談で、私自身の経験ですが、子供のころ、ビートルズが大好きになりました。
私が育った街の図書館には、ビートルズのアルバムはひと通り揃っていたので、借りられる上限まで借りては自宅でリッピングし。。ということを繰り返し、結構な枚数を聴いたかとおもいます。
私に音楽の素養も才能もないことが原因ではあるのですが、そんな子供の私には、「モノラルとステレオの音の違い」が分かっていませんでした。
大好きな「プリーズ・プリーズ・ミー」がモノラルで、「ヘイ・ジュード」はステレオの音だということを理解したのは、大人になってからかも。。(もしかするとそれこそ、バイロイトの第九がステレオではないことを人に教えられてはじめて、くらいかもしれません)
ちょっと、モノラルとステレオの比較ができる動画を、ビーチ・ボーイズの名曲「素敵じゃないか」でご紹介しますね♪
こちらのアルバム「ペット・サウンズ」は、当時既に実用化されていたステレオ技術を使わず、モノラルで発売されました。リーダーのブライアン・ウィルソンが片耳が難聴だったことから、「ステレオにしても意味がない」と判断したとも言われています。(あとからステレオ版も発売されました)
…どうでしょう?ステレオ版の方が「音が広がっている感じ」があって、そしてボーカルの始まる直前の「ドン!」という音が、左側から聞こえないでしょうか?(ヘッドホンとかで聴かないと分かりづらいかもしれません)
そして同時に、「モノラルも悪くないじゃない♪」と思われた方も、少なくないのでは?と。
実は私もモノラルの「音がかたまりになって来る感」が、こと、この曲では大好きです♪「ドン!」も真ん中から聞こえますし。
人にもよるかとは思いますが「音」ってこれくらい、「よい」「悪い」を言うのが難しいものです。
いくつもの再生装置を視聴された方であれば、タイムドメイン・スピーカーの長所も短所も、ご自身の耳で判断されることでしょう。
でもこういった、ウェブ上の活字でオーディオ機器の音をリサーチされる方向けの情報には、相応の工夫が必要かな?と私は感じています。
…ピアノをやっていたお友達でも、モノラルとステレオの違いが、私同様分からない子がいましたので。。
分かりやすい音♪
タイムドメイン・スピーカーの聞き取りやすい、明瞭な音は、モノラルとステレオで言えば、ステレオ的な音です。(スピーカーは2つあるので、もちろんステレオの音です)
そして、音のかたまり感というか、力強さは、モノラルと比較したステレオのように、やや劣ると感じる部分があります。
この音の「力強さ」を、「低音の迫力」と表現する情報がとても多いのですが、正直私にはよく分かりません。
おそらく、お腹に響くような音のことを言われているのでしょう。
ただ、ステレオとモノラルの音を比べて、モノラルの方がお腹に響く、というわけではないので、ここで言う「音の力強さ」は、低音の迫力とは別のものです。
もうひとつ、「音の波形が崩れない」という説明が、メーカーサイトに書かれています。
それほどボリュームを上げなくても、静かなお部屋であれば、スピーカーから離れてもちゃんと音が聞こえます。
以上のことから、
- とても聞き取りやすい明瞭な音
- スピーカーから離れてもちゃんと聞こえる
という2点が、タイムドメイン・スピーカーの音の特徴として、私がお伝えできることになります。
オススメかどうか?
へんな言い方になってしまいますが、音楽の「音」にはあまり拘らない方で、でも常にお部屋に音楽が流れていてほしい方にとっては、とてもよい選択かとおもいます。
もちろんおしゃれさんは、お部屋のレイアウトなどにも気を遣われるでしょうから、コード類は工夫して、きれいにまとめてくださいね♪
深夜でも、小さい音で、スピーカーの前にいなくても、ちゃんと音が聞き取れます。
英会話の学習にも最適ですね。
一方で、好きな音楽をよい音で聴きたい方には、安易におすすめはできないと感じます。
たとえば、お腹に響く低音の迫力が好みの方には、ウッドコーン・オーディオも、コンデンサー型ヘッドホンであるスタックスも、スタックスの音にとても近いエティモティック・リサーチのイヤホンも、ご満足いただけないかとおもいます。
…コンサート会場とかに連れて行かれると、数日ののちにほぼ必ず耳から出血するくらいに、私の耳が弱いということもあり、いわゆる「爆音系」は、健康上の理由から私は距離を置いています。
BOSEの画期的な製品とか、けっして興味がないわけでは、ないのですが。。(T_T)
そして、録音の古い名演奏を少しでもよい音で聴きたい!という方にも、やはりおすすめすることは難しいです。。
スピーカーのボリュームを上げることで、生命力の湧き出る音楽は確かにあります。
その点タイムドメイン・スピーカーは、聞き取れる以上にボリュームを上げても、ノイズが増えるだけです。。
別の記事としてしたためたいと考えておりますが、ボリュームを上げても「音量ではなく、音の生命力が増幅されるイヤー・スピーカー」は別に存在いたします。もちろん耳から出血もしません♪
結論として…
次のような生活を求める方に、タイムドメイン・スピーカーをおすすめしたいとおもいます。
- おしゃれなスピーカーをリビングに置きたい方(コード類の取り回しにはお気をつけください)
- アパートなどで、夜中に小さい音で音楽を鳴らしたい方
- でも、ヘッドホンとかは動きづらくなるからイヤという方
- 語学学習(外国語のヒヤリング)をされている方
…今振り返れば、ですが、製品寿命を延ばすコツとして、こんな周辺機をおすすめします。
【パナソニック:ダイヤルタイマー(11時間形)】
2,000円くらいと、そうお高いものではありませんが、効果ばつぐんです!
こちらのタイマーにスピーカーのアダプターを挿して、オン・オフは常にタイマーのダイヤルで行います。
タイムドメイン・スピーカーのボリューム兼電源スイッチは、聞こえる音量で固定し滅多なことでは触れないようにします。
私も現在、このタイマーと組み合わせて、こちらのミニ・スピーカーで常にお部屋を音楽で満たしています♪
超ベスト・セラー商品で、値段の変動もありますが1,500~2,000円くらいで買えます。
タイムドメイン・スピーカーの聞き取りやすさを懐かしく感じることもありますが、お値段が10分の1ですので文句は言えません。
…問題はこちら、かなり以前に製造中止になっておりまして。。アマゾンにも在庫は潤沢そうですので、再販したのかな~と思いきや、メーカーサイトに情報はなく。。
いつか、突然買えなくなる日が来るやも知れないという不安はあります。。
ちゃんと音楽を聴きたいときには、ウッドコーン・スピーカーを鳴らすようにしています♪
…そして、オシャレさんというよりもセレブなお姉さま方は、私のオーディオうんちくなどには耳を貸してくれず、まっすぐバング・アンド・オルフセンに向かわれます。。