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渋沢栄一(1840-1931)と堀江貴文(1972-)

コロナ禍まで見えなかった「経済のしくみ」

たんなるわたしの思い込みですが、「財を成した人」は全員が偉大な経済人と思っておりました。

堀江貴文さんを引き合いに出してしまいましたが、それは一例。しかも、そう極端ではない一例であって、…思いつく限り一番極端な人は別にいますが、たとえば株やFXで一財産を築いた人や、たとえばプロスポーツで、そこまで活躍せずとも人並み以上の財を築き、知名度を活かしてその富を大きくした、というような方も、わたしは長らく「渋沢翁と同質の、ひと角の人物」と感じていたのです。

 

ところが今回のコロナ禍で、経済活動に優先度があることに初めて気がついたのでした。

「不要不急」の名のもとに、「自粛」を迫られる業種。逆に、国民生活の維持のため、リスクを背負いながら「休むに休めない」業種。そして、その狭間で難しい判断を迫られる多くの業種。。

そうやって、さまざまな「ビジネス」を改めて見渡しますと、経営者の人柄、経営理念とは別の次元で、「使命感がなければやっていられないビジネス」が存在することが分かります。

 

現在の三菱グループの創設者、岩崎弥太郎(1835-1885)と自分を比較して、「ワシが本気で蓄財に励めば、岩崎など足元にも及ばなかった。嘘ではないぞ」と言いのけた渋沢栄一の言葉を、「はったり」「ひがみ」と理解するのは、とても難しいです。。

そのあたりは、少し古いですが、こちらの本にとてもよくまとめられています。

…決して「業種に貴賤の別がある」と考えているわけではありませんし、何が社会インフラを担い、なにが余興であるかは、時代とともに変化してゆくものですが、パチンコ屋さんの「娯楽を通じて、地域の皆さまの生活に潤いを与える」という経営理念を掲げた看板をかつて見かけたときに感じた、9割の感心と、1割の違和感。その1割の正体に、やっと気づいたと言えます。腑に落ちました♪

 

新型コロナウィルスの蔓延を防ぎつつ、経済活動を復興させることは人類の次なる使命です。

そして、いろいろな人がいろいろなことを言っておりますが、経済を動かすのはわたしたちひとりひとりが、何にお金を使うか?の積み重ねに他なりません。

ここ20年くらいの、わたしにも分かる経済の動きで言えば、携帯電話の爆発的な普及や、宇多田ヒカルさんのファースト・アルバムがものすごく売れたことなどが、「経済の暴力を見せつけられた」例です。

そこには勢いがあり、それを押し止めることは誰にもできず、個々の趣向をも超え、終着点は、「どこかでみんなが飽きる」ところとしか言いようがない、洪水のような力がそこにはありました。

これは極端な例としても、アフター・コロナの世界で、わたしたち一人ひとりが考えなければならないことのひとつに、「なににお金を使い、なにに使わないか」という命題はあると思います。

そこで、多くの日本国民が「パチンコ屋さんには残ってもらいたい」と考え、行動するならば、それはひとつの選択、判断です。そこに善悪はありません。

 

渋沢栄一語録で、わたしが特に好きなもののひとつに、次のような言葉があります。

「自分は自由経済の中で成功することができた。だから、自由経済に恩返しをしたいと考えるのは当然のことだ」と。

…これも、思慮浅き批判にとられてしまうやも知れませんが、「自粛要請→補償しろ!」という論法といいますか、考え方ですが、そもそもが起業はリスクのある挑戦であり、そこには自由経済のルールの中で認められたさまざまな選択肢があります。

今回のような人類全体の危機を予測することは困難ですが、極端なことを言えば、「戦争その他のリスクまで考慮して、ビジネスの拡大か、内部保有かを判断する」のも経営判断です。

その意味では、世の中の殆どの企業は無意識のうちに、「ウィルスというリスクを保有する」という判断の元に、これまで経営してきたということになります。

行政が考えることは、個々のビジネスを守ることではなく、「経済の維持・発展を通じた、国民生活と国家体制の堅持」ですので、嫌な例えをいたしますと、コロナ禍とたまたまタイミングが合ったことで、「あと半年で畳まねばならなかったビジネスが、2ヶ月しか保たなかった」というような企業を救済しても、先の行政の目的には合致しません。。

 

「わたしは、世の中のお金で買える、どんなサービスに生き残ってもらいたいのか?」

それを、第一に考えようと思います。…とりあえずは行きつけの美容院さんには、頑張っていただかねば困りますので、なんとか、「間に合わなかった!(><)」ということにならないうちに、ウィルス感染のリスクを判断(排除と保有)しつつ、モリモリのオプションをつけて、施術をお願いに伺いたいです!!

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