麻薬は、お酒やタバコと近しいって本当ですか?
【知りたいことその1】
- 誰でも、一度薬物を摂取すると、すぐに常習化するというのは本当でしょうか?
「たった一度の過ちが。。」という警告が発せられる一方で、次のような見解も目にします。「お酒やタバコと同じく、大抵の人は初めて麻薬を摂取すると、気分が悪くなる。そこで一定数の人は『違法薬物はノーサンキュー』となる」と。
きっと、最初でも楽しめるマイルドなものも、効果も絶大ながら抵抗も大きいものもある、ということなのでしょうが、抵抗の大きなものよりも、「最初の一歩」が比較的容易な薬物をより、社会は警戒すべきかと思うのですが、いかがでしょうか?
【知りたいことその2】
これは、某有名元野球選手の、麻薬に関する記事を見ていて疑問に思ったことです。
昨今の記事では、こちらの某有名元野球選手は「プロ野球引退後の喪失感などから、薬物に手を出した」という記述がされています。
一方で、この方がおそらく逮捕された直後くらいのことだと思うのですが、この方に麻薬を販売した「バイヤー」当人の証言という記事がありました。…これは、信用に足りないのか、あるいは逆に信憑性があるのか、不明ですが、こちらではこのように記載されていたのです。「一度薬を売ったあと、○○選手から、『すごいですね!何本もホームラン打てちゃいましたよ。またお願いします』と電話が掛かってきた」云々と。
…確か、一試合に何本かのホームランを打ったとか、具体的な記述がありましたので、プロ野球にお詳しい方でしたら、おおよその時期も特定できてしまうのかも知れませんが、わたしが知りたいことは、こういうことです。
- 違法薬物には、本当に人のパフォーマンスを一時的に向上させる効果が、期待できるのでしょうか?
…もちろん、もしそうであったとしても、各種弊害から人類は、これらの薬を克服しなければならないことは明白であるのですが(医療用途は除く)、どうなのでしょうか?
わたしは、主にジャズ・ミュージシャンの人生などを調べる際に、この「創造性と薬物」の関わりは頻繁に目にするのですが、悲しい映画がアマゾン・プライムにあります。
こちらは、ジャズ・トランペッター&シンガーとして有名な、チェット・ベイカーの生涯を追った映画です。
ジャズの歴史的にチェット・ベイカーをご説明しますと、かの有名なマイルス・デイヴィスがトランペッターのホープとして登場した時期に、「ホワイト・マイルス」的売り出し方をされたとされている人です。
Black Lives Matter が叫ばれる昨今ですが、特にアメリカの音楽シーンでは、「新しくてクールな黒人カルチャーを、白人に演じさせることで商業的に成功する」ということが、ジャズに限らず繰り返されています。
今回の件でも、過去の重大事件として取り上げられる「エメット・ティル」という少年の悲劇は、マイルスは自叙伝の中でも「オレは一生、彼の名を忘れないだろう」と言っています。
…そして、数々の理不尽な人種差別体験を語り、怒りを表しながら、「帝王マイルス」の能力を以てしても、黒人差別問題に対する、マイルスの無力感が文章の端々から見て取れます。
…少し話が逸れましたが、おそらく某有名元野球選手が、「もう一度人生を輝かすんだ!」という想いを強くすれば強くするほど、麻薬の誘惑も比例して強くなっていくのでしょう。。(ご紹介した映画のラストも、そんな感じでした。。)
麻薬に魅入られてしまった人生は、上を目指して駆け上げるためにも、どん底にいるときの救済のためにも、それに頼らざるを得ないのだとしたら。。
…正確にその「体験」を学び、せめて後世のための、教訓としたいです。。