愛しのウッドコーン♪
【2019/6/28 追記】EX-B5が発表されました!…DVD-Audio機能は割愛されたようです。。
私は自宅で、ビクターのEX-AR7というミニコンポを愛用しています♪購入時期は2008年頃でしょうか。
ビクターのミニコンポはウッドコーン・スピーカーが特徴的です。スピーカーって大抵が木製であると、私は最初思っていたのですが、音が鳴る振動板は実は、通常紙でできているのですのですね。。
その部分を木で作っているというので、「このスピーカーは楽器である」というビクターの言い分にも説得力を感じました。
とても温かい音が気に入ったことと、大好きな「ワルツ・フォー・デビイ」がビクター独自のK2テクノロジーなるものに対応していたので、自宅で試してみたい!という2点が大きな購入の動機になりました。
…オーディオは、お金を掛け始めてしまうととんでもないことになる世界だとは、私も知っていました。ですので、このEX-AR7も決してお安くはありませんでしたが、以来10年近く、他に目移りすることなく使い続けています。
…到底電源などには拘れませんし。。ウッドコーン・ミニコンポは、オンキョーのINTECシリーズあたりが競合製品かとおもいますが、「可愛くて鳴りがいい♪」スピーカーは、INTECシリーズよりも「オーディオ!」という威圧感が少ない分、私には手が出しやすくもありました。
この10年で、ビクターはケンウッドに吸収され、ブランドのビクターJVCとなりましたが、その間ウッドコーン・スピーカーおよびそのオーディオ・システムは、はた目にもささやかに、本当に慎ましやかに進化して、現在に至ります。…どれくらい慎ましいかと言いますと、以下のようなかんじです。
- iPod/iPhoneが接続できるようになりました。
- その代わり、DVDの再生機能がなくなりました。
- DVD-Audioも再生できなくなりました。
- 別にSACDが再生できるようになったりはしていません。が、ハイレゾはDVD-Audioが使えていた時点で「対応機器」です。(メーカーサイトの説明)
…DVD-Audioのソフトも、数は少ないながら所有しているので、この変更はとても残念です。。そもそも、なのですが、我が家のEX-AR7をテレビではなくパソコンのモニターに繋ごうとすると、色々不便です。D端子という、よく分からない端子から画像を出力するみたいですが、我が家の液晶ディスプレイにはそんな端子は付いていません。
結局、D端子からの出力をHDMIに変換してくれる機械を別に購入して、それで「よい音でDVDを鑑賞♪」しています。
と、いろいろ苦労はしましたが、今でも現役で温かい音を奏でてくれていますし、苦手なこと、できないことは「そういうもの」として受け入れており、既に家族の一員といえます。
STAXという、我が国最高峰のヘッドフォンメーカーの製品も併用していますが、STAXが鳴らすレベルの音は、たとえスピーカーであっても、最高のリスニングポイントで姿勢を正して聴かないともったいないです。
タイムドメインという変わったスピーカーもウッドコーン・オーディオに出会う前、PCに繋いで使っていました。英会話やニュースなどを「ちゃんと聴き取る」のに、とてもよいミニ・スピーカーでした。
豊かな音とかでは、特になかったかな?とおもいます。
謎のウッドコーン・オーディオに遭遇!
…今年の2月頃だったでしょうか。とあるショッピングモールの書店の前で、ウッドコーン・オーディオの実演販売をしていました。ちらっと覗くと、スピーカーと本体がどどーんとひとつになった、巨大な塊状の、紛うことのないウッドコーン・オーディオが置かれ、相変わらず温かい音を鳴らしています。
【ネットで拾ってきたイメージ画像】
「新製品かな〜」と、少しずつ近づいていくと、必然担当のおじさんに捕まってしまいました。。
いきなり、
「これはこだわりにこだわった製品で、Web限定モデルどころか、そもそもWebには情報を載せていないんです」
とか、
「スピーカーのここの羽の部分が、もう作れる職人さんが一人しかいなくって。。」
とか、熱く語り始めます。挙句には、
「他では一切販売はしていないし、常設の試聴ルームもなくなってしまったので、こうやって展示しているところで実際に音を聞いてくれた人にしか売れないんですよ」
などと言い出す始末。。
…謎です。怪しいです。ですが、興味はあります。そこで私もウッドコーン・オーディオを所有していることを伝えた上で、いくつか質問をしてみました。
私「最近の製品はDVD-Audioは再生できませんが、SACDとかには対応しないんですか?」
担当さん「これはDVD-Audio、使えますよ。SACDは対応していないですね」
私「そうなんですか〜。(疑念倍増)ところで、どうしてD端子でしかDVDの画像を外部出力できないんですか?」
担当さん「ふっふっふ…。これには理由があるんですよ!HDMIとかにしてしまうと、画像だけでなく音声も持って行かれてしまうので、オーディオ・システムとしてはそれは許されんのです!」
随分とまともな回答を返してくれました。そこで、
私「付属のリモコン、ものすごく使いづらいんですが、改良の予定とかはないのでしょうか?」
担当さん「展示会用のミニリモコンはあるんですけどね〜。非売品です」
私「K2テクノロジーって、本当に音がよくなるんでしょうか?」
担当さん「好みです。モード1とモード2がありますが、モード1が本来の技術で、モード2は圧縮音源用です」
私「こういうオーディオって、展示場では大きな音でよく聞こえますけど、家でボリューム絞って聴くと、魅力半減しませんかぁ〜?」(不信感から、かなり意地が悪い)
担当さん「これは筐体自体が共鳴体になっているから、小さい音でもよく鳴りますよ」(ボリュームを絞る)
確かに、フルレンジスピーカーですし、音の分離とかは元々よくないのでしょうけれど、聞き慣れた倍音豊かな温かい音が、しっかりと聞こえてきます。
相変わらず、「弦楽器っぽい音」です。
色々と平素、というか10年間で溜まった質問の殆どをぶつけてしまいました。
担当さん「ご自宅のステレオ、可愛がってあげてくださいね」
最後にそう言われ、一礼してその場を立ち去りました。
一体あれはなんであったのか?
直後、その場で見た型番EX-B3でググってみました。ビクターのサイトに本当に情報がないことは分かりましたが、怪しさのひとつの証明になっただけで、何も解決しません。ウッドコーン・オーディオのマガイモノという線が強まったとも。。
…帰宅してから色々と調べてようやく、あの担当さんの話がすべて本当だということが分かりました。以下、参考情報へのリンクです。
要約すると、以下のようになるかと思います。
- EX-B3の情報は、ビクターのWebサイトには本当に載っていない。
- こだわりにこだわり抜いて、ごく少数が製造されている。
- 最新のウッドコーンオーディオシステムベースではなく、DVD-Audioが使えた時代の製品(EX-B1)をベースに改良したものらしい。
- EX-B1およびEX-B3のへんな形は、確かに一時期ウッドコーンオーディオのページで見た記憶があるかも。
- おそらく、オーディオとしての「性能」は向上しても、便利な「機能」はその頃から進化していない。(変わっていないから、DVD-Audioが使える。つまり、iPhoneを便利には使えない(繋ぐことは可能))
ちなみにお値段は30万円でした。。
また会える日まで♪
オーディオの難しいお話は、私には分からないのですが、あの担当さんが本当にウッドコーン・オーディオを誇りに思っていて、商売抜きでその素晴らしさを伝えよう(「広めよう」ではなく)としていたこと。今ではすべて信じられます。
…30万円のオーディオ機器は、ちょっと私のお部屋には置けませんが、でも、EX-AR7君がもし壊れてしまったら、DVD-Audioソフトが死蔵してしまうかも。。ウッドコーンの音は私の好みに合うし。。それならば。。いや。。
たとえEX-B3とまではいかずとも、やっぱりウッドコーン・ミニコンポを第一候補とするとはおもいます。なにしろ佇まいが、可愛らしいですからね!その点はどなたにもおすすめできます。
担当さんの言葉通り、いつまでも大切に使っていきたいと思います!
…我が家のEX-AR7君の「ここの羽」、見てみたら写真のとおり、4枚ありますし♪